第42回有機金属化学セミナー
講習会:有機合成に使える触媒反応
主 催 | 近畿化学協会有機金属部会 |
協 賛 | 近畿化学協会・触媒学会 日本化学会近畿支部・有機合成化学協会関西支部 |
有機金属化学セミナーは,産学界の潮流に合わせてその内容を変えながら,有機金属化学に関する基礎から応用まで幅広い情報を提供してきました。今回も物質合成によく使われる反応を中心に,有機金属触媒反応の基礎から,有機合成への応用,重合反応への展開まで,実際に役立つ厳選された内容です。また,トピックスとして,東京工業大学の岩澤先生に遷移金属触媒を用いるカルボキシル化反応に関する最近の御研究について講演していただきます。有機金属化学を必要とし,役立てようとする産官学の研究者の方にお勧めする,有機金属化学を系統立てて学ぶ絶好の機会です。奮ってご参加下さい。
[日 時] 平成27年6月12日(金) 9:15-17:30 [会 場] キャンパスプラザ京都 4階第2講義室
(京都市下京区西洞院通塩小路下る・電話 075-353-9111)<交通> JR「京都」駅下車、中央口を出て西へ約3分。
(JR京都駅ビル駐車場西側・京都中央郵便局西側)
1.「遷移金属錯体触媒反応を理解するための有機金属化学基礎知識」 (9:20-10:20)
奈良女子大学研究院自然科学系 片岡 靖隆 氏
遷移金属錯体を触媒とする有機合成反応は,予期せぬ結合開裂や生成,華麗な骨格変換等を伴うことがあり反応機構は複雑そうに見える。しかし実際は,いくつかの基本的かつ単純な素反応が組み合わさっているだけのことが多い。本講演では,触媒反応の機構を理解し,そして,自ら反応を設計することができるようになるために必要な有機金属化学に関する基礎的な項目について解説する。さらに,典型的な触媒反応を利用して,反応機構・触媒サイクルがどのように構成されているかを考える。
2.「C-H官能基化」 (10:30-11:40)
大阪市立大学大学院理学研究科 佐藤 哲也 氏
遷移金属触媒を用いて,比較的反応性の低いC-H結合を切断し,置換基を直接導入する手法が,アトムおよびステップエコノミーの観点から近年注目されている。本講演では,世界中で活発に開発が進められているこの分野の研究成果について解説する。ユビキタスなC-H結合の位置選択的な活性化・官能基化を伴う反応例を紹介するとともに,そのメカニズムについても触れる。
3.「クロスカップリング反応」(12:40~13:50)
京都大学化学研究所附属元素科学国際研究センター 中村 正治 氏
鈴木-宮浦カップリングに代表される,遷移金属触媒存在下での有機ハロゲン化物と有機金属化合物との炭素-炭素結合形成クロスカップリング反応について概説するとともに,有機塩化物やスルホナートの利用,sp3炭素でのカップリングなど最近のクロスカップリング反応の急速な進展を支える新触媒,新反応剤についても紹介する。また,Buchwald-Hartwig 反応と称される触媒的炭素-窒素結合形成反応や炭素-酸素結合形成反応など関連するカップリング反応についても述べる。
4.「オレフィンメタセシス反応」 (14:00-15:00)
京都大学大学院工学研究科 大江 浩一 氏
遷移金属カルベン錯体を触媒活性種として炭素-炭素二重結合の切断と形成を伴う反応は,「オレフィンメタセシス反応」として知られている。この反応は,Ziegler-Natta触媒の研究過程で見いだされ,SHOP法に代表される石油化学プロセスの一環として研究されてきた。近年,触媒活性と官能基許容性に優れた触媒の開発により反応の適用範囲は大きく広がった。本セミナーでは,メタセシス反応触媒の設計概念と有機合成への応用について,最近の研究例を含めて紹介する。
5.「遷移金属触媒反応を利用する高分子合成」 (15:10-16:10)
神戸大学大学院工学研究科 森 敦紀 氏
遷移金属触媒反応を利用した高分子の合成法について解説する。まず,高分子合成の基本を概説し,続いて遷移金属を触媒として利用する重合反応のタイプを付加重合(ポリオレフィン,ポリアセチレン等),開環重合(メタセシス重合など),重付加(ヒドロシリル化など),重縮合(クロスカップリング重合)に分類する。その中から重要な反応をいくつか選び,触媒反応の特性がどのように活かされているかを詳説するとともに,最新のトピックスについても触れる。
6.トピックス「遷移金属触媒を用いるカルボキシル化反応の開発」 (16:20-17:20)
東京工業大学大学院 理工学研究科 岩澤 伸治 氏
二酸化炭素を炭素資源としてとらえ、炭素−炭素結合形成を行うことにより有機化合物中に取り込み、再利用可能な形に変換する反応の開発が、最近注目を集めている。本講演では、我々が行っている遷移金属錯体を触媒として利用する二酸化炭素固定化反応について、特に芳香族化合物やアルケンの炭素−水素結合を直接二酸化炭素と反応させる手法を中心に、研究背景を含め最近の研究成果を紹介する。
懇親会(会費 5,000円) (18:00~20:00)
懇親会の場所は申込後にご連絡します。
参 加 費 | 消費税を含む有機金属部会法人会員 15,000円 大学官公庁所属会員 10,000円 協賛団体会員 25,000円 一般 35,000円 学生 5,000円 |
懇 親 会 費 | 会費 5,000円 |
申込締切日 | 5月29日(金) 定 員 120名 *HPからの申込みは終了させていただきました。参加ご希望の方は下記申込先(有機金属部会担当)宛にお電話ください。 |
申込方法 |
下記申込書もしくはHPからお申込の上、参加費を送金して下さい。
|
申込先 |
〒550-0004 大阪市西区靭本町1丁目8番4号(大阪科学技術センター6階)
近畿化学協会有機金属部会 電話 06-6441-5531 FAX 06-6443-6685 e-mail: om@kinka.or.jp |
氏名 | |
会員資格 | ( )有機金属部会法人会員 ( )大学官公庁所属会員 ( )協賛団体会員 ( )一般 ( )学生 |
勤務先 | |
部・課名 * 学生の場合は研究室名まで記載 |
|
懇親会費 | ( )参加 ( )不参加 |
連絡先 (参加証・テキスト送付先) |
〒 |
TEL | - - |
送金内容 | 円 月 日送金 ( )銀行振込 / ( )現金書留 |
請求書 | 要( )・不要( ) |
領収証 | 要( )・不要( ) |